2017年4月19日
1~4号機建屋の海側が一般服エリアになりました
1号機PCV内部調査の状況
◇1号機の原子炉格納容器の内部を調査しました
3月18日から22日にかけて、ロボット(自走式調査装置)を使って、原子炉格納容器の内部を調査しました。1階のグレーチング(溝付きの金属製の床)の隙間から機器を吊り下ろし、初めて原子炉格納容器の底の方を撮影することができました。その結果、底に近づくほど放射線量が上がることを確認しました。得られた画像と線量のデータをもとにして、さらに原子炉格納容器の状況を調べていきます。
◇2号機の原子炉格納容器内部の様子が明らかになってきました
1月26日から2月16日まで行った原子炉格納容器の内部調査では、ペデスタル(原子炉圧力容器を支える基礎)内の様子を撮影しました。その後、その画像を見やすく修正したことで、グレーチングが落ちている様子などが明らかになりました。引き続き画像を詳しく調べることで、燃料取り出しに向けて、ペデスタル内の状況を確認していきます。
◇3号機の燃料取り出し用カバー設置が本格化してきました
燃料取り出し用カバー設置工事では、ストッパの設置が終わり、3月1日からはFHMガーダ(燃料取り出しに使用する鉄骨の構造物)の設置が始まっています。部品は小名浜港から船で輸送しており、今後は、作業床・走行レール、ドーム屋根・燃料取扱機・クレーンの順で設置する予定です。
◇「4m盤」が一般服で作業できるエリアになりました
1~4号機建屋の海側にある「4m盤」では、ガレキ撤去やフェーシング(地面の除染と舗装)を進めた結果、放射線量が低下しました。そのため、3月30日から、「4m盤」を一般服で作業できるエリア(グリーン・ゾーン)に変更しました。
◇1号機タービン建屋内にたまった水を取り除きました
これまでの作業によって、一番下の階まで滞留水(たまり水)を取り除くことができました。この経験をもとに、2~4号機のタービン建屋などでも、滞留水の取り除き作業を進め、2020年にはすべての建屋内で水を取り除くことを目指します。
◇2号機原子炉への注水量を減らしました
1号機、3号機に続き、2号機原子炉への注水量を、3月22日から毎時3.0m³に減らしました。建屋内の滞留水を、なるべく早くきれいにすることが目的です。
◇陸側遮水壁の状況
陸側遮水壁(山側)では、これまで凍結していなかった箇所のうち、3月3日に4カ所の凍結を開始しました。これにより、まだ凍結していないのは1カ所を残すのみとなりました。
◇建屋への水の流れ込みの減少
地下水バイパス、サブドレン・陸側遮水壁などの対策が整ったために、建屋への地下水や雨水の流れ込みは大きく減りました。対策前は1日に400m³ほどだったのが、2017年3月の平均では1日に120m³まで減り、ほぼ目標を達成しました。