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いちえふのいま

2019年8月5日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況

◇ 1号機使用済燃料プールからの燃料の取り出し作業の進捗状況
~1号機ウェルプラグの調査を7月より開始~
何を行うのか?

 これまでのオペレーティングフロアの状況調査において、水素爆発の影響によりウェルプラグが正規位置からずれていることが確認されていますが、放射性物質濃度についてはダストモニタで監視をしています。

 燃料取り出し工法の検討にあたっては、ウェルプラグ内部の状況を把握する必要があるため、新たな遠隔操作ロボットを用いた調査を2019年7月中旬から行います。

 今回の調査においては、ウェルプラグ内部のカメラ撮影や空間線量率測定、汚染状況の確認などを実施し、安全第一に作業を進めていきます。

今後、どうするのか?

 ウェルプラグの保持状態や汚染状況などのウェルプラグ内部の状況を把握し、燃料取り出し工法の検討を進めていきます。

※ウェルプラグ:格納容器上に被せるコンクリート製の蓋で3段構造

◇ 1号機燃料デブリの取り出しに向けた作業の進捗状況
~1号機アクセスルート構築作業を7月より再開~
何を行うのか?

 現在、原子炉格納容器内部調査に向けて、アクセスルートの構築作業を進めています。2019年6月4日にX-2ペネトレーション※1内扉の穿孔せんこう作業を行い、監視データの傾向を確認したところ、フィルタ手前の仮設モニタのダスト濃度が保守的な設定値より上昇※2したため、一旦立ち止まり、データの確認・評価を実施することとしました。

 その後、フィルタ通過後の本設モ二タや敷地境界付近のダストモ二タ等に有意な変動がなく、環境への影響がないことを確認しています。

 今後、7月中の作業再開を目標に作業手順の検討等を行っています。

※1:X-2ぺネトレーション:格納容器に出入りするための通路
※2:数時間後に作業前の濃度レベルに低下

今後、どうするのか?

 穿孔せんこう作業に伴うダスト濃度への影響を確認しながら、安全を最優先に作業を進め、構築したアクセスルートから調査装置を用いた原子炉格納容器内部調査を実施する検討を進めていきます。

◇ 3号機使用済燃料プールからの燃料の取り出し作業の進捗状況
~3号機輸送容器2回目の燃料取り出しを7月に開始~
何を行ったのか?

 2018年に発生した3号機燃料取扱設備の一連の不具合を踏まえ、設備の信頼性を万全にすることを目的に安全点検等を実施し、2019年4月25日に輸送容器1回目(新燃料7体)の燃料取り出し作業が完了しました。

 その後、輸送容器1回目の取り出し作業の振り返りを行い、作業手順や設備の改善を実施した上で、追加の訓練を6月27日に完了しました。

今後、どうするのか?

 引き続き、周辺環境のダスト濃度等を監視しながら、2回目以降の燃料取り出し作業に向けて、ガレキ撤去を進めており、7月上旬から2回目の取り出しを行う予定です。

◇ 汚染水対策
~第三セシウム吸着装置の運用を7月より開始~
何を行うのか?

 建屋滞留水処理及び浄化を加速するために第三セシウム吸着装置(サリー2)の設置を進めており、2019年1月に使用前検査が完了しています。更なる性能向上のため、新規吸着材の確認運転・評価を行い、性能向上の見込みが得られたことから、7月上旬より運用を開始します。

※セシウム吸着装置:汚染水からセシウム及びストロンチウム等を処理する装置

今後、どうするのか?

 これにより、建屋滞留水処理及び浄化を加速し、建屋貯留リスクの更なる早期低減が可能になります。雨量や後工程への影響を考慮した、合理的な運転を実施していきます。

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