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いちえふのいま

2019年8月30日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況

◇ 1号機使用済燃料プールからの燃料の取り出し作業に向けて
~1号機ウェルプラグの調査を2019年7月17日より開始~
何を行ったのか?

 使用済燃料プールからの燃料取り出しに向けて、事故時の水素爆発の影響により正規の位置からズレが生じたと考えられるウェルプラグの扱いを検討するため、2019年7月17日より遠隔操作ロボットを用いたカメラによるウェルプラグの内部調査を開始しました。

 今回のカメラ調査では、ズレが生じた上段と中段のウェルプラグの隙間(ロボット投入口)から遠隔操作ロボットを投入し、走行ルート上の干渉物の有無について確認を行いました。その結果、ガレキが固着していないことや移動可能なことが確認できたことから、遠隔操作ロボットを用いてガレキの撤去作業を行いました。

今後、どうするのか?

 引き続き、ガレキの撤去作業を行い、遠隔操作ロボットの走行ルートを確保し、カメラ撮影や空間線量率測定、汚染状況の確認などを実施する予定です。調査にあたっては、原子炉建屋の最上階ならびに構内に設置しているダストモニタで放射性物質濃度を監視しながら、安全第一に作業を進めてまいります。

~1号機使用済燃料プール内調査を2019年8月に実施~
何を行うのか?

 使用済燃料プールからの燃料取り出しに向けて、プール上にある崩落屋根の鉄骨を撤去する計画をしています。作業時に小さいガレキ等が落下し、プール内に保管している燃料の健全性に影響を与えないよう、作業前にプールの養生を実施する予定です。

今後、どうするのか?

 養生の準備作業として、水中力メラを用いて、プール内の透明度等を確認する調査を8月に実施します。今後、プール周辺のガレキの撤去を進め、作業に必要な空間を確保するとともに、作業に支障となる干渉物等の有無について確認を行います。

◇ 3号機使用済燃料プールからの燃料の取り出し作業に向けて
~3号機使用済燃料プールから28体の新燃料の取り出し完了~
何を行ったのか?

 3号機の燃料取り出し作業は、2019年4月25日に共用プール建屋への輸送容器1回目(新燃料7体)の移送を完了しています。その後振り返りを行い、作業手順や設備の改善、追加の訓練等が完了したことから、2019年7月4日より燃料取り出し作業を再聞し、新燃料21体の取り出しを完了しました。

 これにより、2019年7月21日時点で全燃料566体のうち28体の燃料取り出しを完了しました。

今後、どうするのか?

 2019年7月17日と21日に燃料取扱設備の装置を駆動させるための液体が、ホースのつなぎ目から漏えいしていることを確認しました。原因は金属疲労による可能性が高いと推定しています。設備点検に合わせ部品交換を終えることで工程に影響しないと考えています。

 また、並行して、点検のあり方や予備品の備え、対策(改良品も含め)の必要性などについても検討を進めていき、2019年9月上旬から燃料取り出し作業及びガレキ撤去を再開する予定です。

◇ 1/2号機排気筒解体を2019年8月より開始へ
何を行ったのか?

 建物内部などの換気(排気)や気体状の廃棄物を放出するために使用していた1/2号機排気筒の解体開始に向け、2019年5月11日に模擬解体装置を用いて排気箇最頂部に設置可能か確認を行ったところ、クレーンの吊り上げ高さが計画時と差異があることがわかりました。

 この対策として、クレーンのブームを起こし、クレーンを排気筒に近づけるにあたり、段差があったことから路盤へ砕石敷き込みや敷鉄板の設置等の整備工事も行いました。

 その後、再度クレーンの吊り上げ高さの確認を実施し、解体装置が設置可能であることを確認しました。

今後、どうするのか?

 現在、2019年8月上旬からの解体開始を目指し、最終の動作確認を実施しています。2019年度内の解体完了に向け、安全最優先で作業を進めていきます。

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