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いちえふのいま

2019年11月22日

福島第ー原子力発電所の廃止措置等の進捗状況

◇ 【1号機】使用済燃料プールからの燃料取り出し作業に向けて
~使用済燃料プール内の状況を確認~
燃料ラック上の状況

 使用済燃料プール上にある崩落屋根を撤去するにあたり、作業時にガレキ等が落下した時、プール内に保管している燃料への影響を極力抑えるようにプール水面に養生を計画しています。この準備作業として水中カメラを用いてプール内の調査を2回実施しました。1回目の調査では、透明度の確認を行い、照明設備等を用意することで7m程度の視界があることを確認しました。2回目の調査では、干渉物の確認を行いました。養生はプール水面上に浮かぶ構造のため、水深1m程度の範囲を確認しましたが、養生の設置に支障となる干渉物がないことを確認しました。また、燃料ラック上に、3号機で確認されたコンクリートブロックの様な重量物がないこと、パネル状や棒状のガレキが点在している事を確認しました。今後、得られた結果と3、4号機での経験も踏まえ、作業計画の検討を進めていきます。

 また、引き続き、使用済燃料プール周辺の小ガレキ撤去を進め、必要な作業スペースを確保するとともに、遠隔操作のトレーニングを行っていく等、万全な体制を整えた上で、安全を最優先に、2020年3月の養生設置作業開始を目標に進めていきます。

◇ 【1/2号機】1/2号機排気筒3ブロック目の解体を完了
解体計画概要図

 1/2号機排気筒の解体作業は、10月7日から3ブロック目の解体を開始し、22日に完了しました。2ブロック目の切断作業に時間を要した原因分析を行い「切り方の見直し」を中心に対策を行いました。具体的には、横切や押切に追加して、ミシン目がつくよう間隔を開けて切断することで、筒身の切断面から生じる歪みや傾きを抑制することが出来、概ね計画通りに3ブロック目の切断作業を進めることが出来ました。さらに3ブロック目の検証作業を行い、10月27日より4ブロック目の解体に着手しています。本作業では、これまでの筒身切断作業に加えて、新たに鉄塔解体装置を用いて筒身を支えている鉄塔の切断を行います。11月中旬の4ブロック目の切断完了を目標に作業を進めます。

◇ 【2号機】使用済燃料プールからの燃料取り出し作業に向けて
~小規模開口部からのアクセス工法を選択~

 燃料取り出しに関して、2018年11月~2019年2月に実施したオペレーティングフロア※1内調査の結果、2011年~2012年に実施した調査結果と比較して、空間線量が大幅に低減していること等を確認しています。その結果を踏まえ、遮蔽などを適切に実施することにより、オペレーティングフロア内でも限定的な作業※2であれば人が作業出来る見通しが得られたことから、燃料取り出しに向けた工法として、次の2つの工法について検討を進めてきました。

 (1)オペレーティングフロア上部を全面解体する工法
 (2)建屋上部を解体せず建屋南側に開口部を設置し、アクセスする工法

 検討の結果、ダスト管理や作業被ばくの低減などの観点から、建屋南側に小規模開口を設置しアクセスする工法を選択しました。今後、詳細設計を進め、今年度内を目標に燃料取り出し工程の精査を行います。

燃料取扱設備概念図と燃料取り出し工法の概要(イメージ)

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