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いちえふのいま

2020年5月26日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況

◇ 【1号機】使用済燃料プールからの燃料取り出し作業に向けて
〜使用済燃料プール養生の設置へ〜
これまで

 使用済燃料プール(以下、SFP)上にある原子炉建屋オペレーティングフロア※1南側崩落屋根等の撤去にあたり、SFPへのガレキ落下防止・緩和対策として、SFP養生、SFPゲート※2カバー、天井クレーン支保※3、燃料取扱機支保の設置を行います。このうち、3月18日にSFPゲートカバー(下図②)の設置を完了しました。これにより、屋根鉄骨等が万が一SFPゲート上に落下した際のゲートのズレや損傷による水位低下リスクを低減しました。
※1 オペレーティングフロア:点検や燃料の交換等を行う原子炉建屋の最上階
※2 SFPゲート:SFPと原子炉格納容器上部の間に設けられた仕切り板
※3 支保:支持部材

、SFP養生、SFPゲートカバー、天井クレーン支保、燃料取扱機支保の設置
今回

 SFP養生設置作業に向けて現場を模擬した試験を実施し、現在は、トレーニングを含め作業の最終確認を実施しています。

●現場を模擬した試験内容(養生作業手順)

  1. 1.投入作業性試験:投入装置を用いて巻物状にした養生バッグを模擬プールに投入(下図①、②)
  2. 2.展張試験:模擬プール上で養生バッグに空気を充填して展張(伸ばし広げる)(写真③)
  3. 3.充填試験:展張された養生バッグにエアモルタル※4を充填(写真④)
現場を模擬した試験内容(養生作業手順)
これから

 6月中旬頃からSFP養生作業を開始し、6月下旬頃に完了する計画です。

◇ 【1/2号機】排気筒解体工事
〜当初計画の解体工事を完了〜
これまで

 1/2号機排気筒は、耐震上のリスクを低減させるために、120mの高さから約半分の59mにする解体工事を2019年8月1日より実施してきました。工事開始以降、解体装置の刃の噛み込み、通信障害の他、複数の不具合が発生しましたが、ひとつひとつ原因を調査し対策を行ってきました。

解体概要図
今回

 最終23ブロック目の解体を4月29日に完了しました。また、排気筒頂部から雨水が侵入し、高い放射能濃度の水が発生することを防止するため、蓋の設置を5月1日に完了しました。
 これにより、今回計画した解体工事はすべて完了しました。

解体前 解体後
これから

 同作業エリアを次の作業へ引き渡すため、資機材の撤去等を実施していきます。また、現在仮置き中の解体した筒身部材については、事故分析等に使用するための試験片を一部から採取した上で、順次小割解体し、保管エリアに移送していきます。

◇ 【共通】新型コロナウイルス対策について

 福島第一原子力発電所では、感染拡大防止対策として「三密」(密閉、密集、密接)回避、不要不急の外出自粛、出社前の検温等を実施しており、5月11日時点で福島第一原子力発電所勤務の社員、協力企業作業員に新型コロナウィルスの罹患者は発生していないことなどから、現段階では現場作業を継続していく予定です。引き続き、感染拡大防止対策を徹底し、罹患者の発生・増加防止に努めて参ります。

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