1 FOR ALL JAPAN 廃炉のいま、あした

新着情報

いちえふのいま

2020年9月23日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(7月)

◇ 【3号機】汚染水発生抑制対策
〜タービン建屋の雨水流入対策がまもなく完了〜
これまで

タービン建屋の屋根から浸入した雨水は、燃料デブリを冷却するために注入している水と混ざり汚染水となります。汚染水の増加防止を目的にタービン建屋の雨水流入対策作業として、2020年5月18日より屋根損傷部への雨水流入防止せきの設置作業を開始、2019年7月よりタービン建屋の屋根上部のガレキ撤去を開始しました。

今回

2020年7月8日に雨水流入防止せきの設置が完了し、2020年7月20日より南側の屋根損傷部への雨水カバーの設置作業を開始しました。
タービン建屋の屋根上部のガレキ撤去は約99%完了しました。

雨水カバー設置作業の様子の画像
これから

今後、南側、北側両方の雨水カバー設置を2020年8月上旬までに完了し、屋根面に接触した雨水の放射能濃度低減のための防水塗装、浄化材の設置を2020年9月までに行う予定です。引き続き、中長期ロードマップの2020年内目標である「汚染水発生量を150m³/日程度に抑制」の達成に向けて取り組んでまいります。

◇ 【共通】1~4号機の非常用ガス処理系室の調査を計画
これまで

事故時、原子炉格納容器内の圧力上昇により容器が破損しないよう放射性物質を含む蒸気を外部に排出しました。その放射性物質の放出挙動の解明に向けて、2011年、2014年に原子炉格納容器に隣接する非常用ガス処理系室を調査しました。調査は、放射性物質を含む蒸気が回り込んだフィルタ内蔵の設備(フィルタトレインという、右図の赤点線枠内)と系統配管を中心に実施しました。その結果、3、4号機は1、2号機と比較して線量率が低いことを確認しました。

2号機の非常用ガス処理系室内概略図の画像
今回

1~4号機の非常用ガス処理系室内の機器や配管は、事故時の状態を留めており、また現在の廃炉作業との干渉が少ないことより、1~4号機の非常用ガス処理系室のさらなる詳細な調査を計画しました。

【調査概要】
  • 作業効率と被ばく線量等を踏まえ、3、4号機は人力での作業、1、2号機はロボットにて遠隔で調査を実施
  • 1~4号機の非常用ガス処理系室のフィルタトレイン周辺と蒸気が通過した系統配管を中心に室内から広範に画像、線量情報を取得
  • 可能であれば、3、4号機の調査時にフィルタトレインを開放し、内部の様子確認、汚染物試料の入手(ろ紙での拭き取りによる汚染確認)を試みる
これから

2020年9月から2021年1月にかけて各号機順次調査を実施していきます。1、2号機については、本調査の前に詳細な作業計画の立案/ロボットに搭載する治具の制作に向けた情報取得を目的として、非常用ガス処理系室の空間情報、線量情報を取得する予備調査を実施します。

各号機順次調査の表

このページの先頭へ↑