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いちえふのいま

2020年10月19日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況

◇ 【共通】多核種除去設備等処理水 二次処理の性能確認に着手
これまで

福島第一原子力発電所では、原子炉内の燃料デブリ(溶融した燃料等が冷えて固まったもの)を冷やす作業などで生じた汚染水を浄化処理する設備のひとつである「 多核種除去設備( 以 下 、ALPSアルプス)」により、トリチウム以外の大部分の放射性物質を低減し、処理水として構内の溶接タンクに保管しています。

処理水を保管しているタンク群
今回

溶接タンクに保管している処理水で、トリチウムを除く告示濃度限度比総和が1以上のALPS処理水は、放射性物質を告示濃度限度比総和1未満に低減するため、二次処理を実施する方針としています。
今回この放射性物質の濃度が高い処理水について、ALPSによる二次処理の性能を確認する試験を2020年9月15日に着手しました。
二次処理の性能確認試験については、ALPSによる二次処理でトリチウムを除く告示濃度限度比総和が1未満となることを検証するとともに、核種分析の手順・プロセスの確認等を目的に行います。

「増設ALPS建屋」外観 増設ALPS
これから

性能確認試験は「増設ALPS」を用いて10月中旬までの予定で、高濃度のもの(告示濃度限度比総和100倍以上)を約2,000㎥程度処理し、処理した水はサンプリングをします。サンプリングをした水は、除去対象核種、トリチウム等の分析・評価を数ヶ月の予定で行います。
※放射性物質毎に法令で定める告示濃度限度に対する濃度の比率を計算し合計したもの

◇ 【共通】「日本海溝津波防潮堤」の新規設置を計画
これまで

福島第一原子力発電所では、津波対策として、切迫性が高いとされている千島海溝地震に伴う津波に対して、重要設備等の津波被害を軽減するため、「千島海溝津波防潮堤」の設置が2020年9月25日に完了しております。
また、2020年4月に内閣府「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」において、日本海溝津波が切迫性のあるものとして新たに評価されました。これを踏まえ、福島第一原子力発電所においても津波対策の再評価を進めてまいりました。

今回

今回の評価では、日本海溝津波が福島第一原子力発電所に来襲した場合、1-4号機周辺エリアで、0.3m(1号機・4号機原子炉建屋)~1.4m(1号機タービン建屋)程度、浸水する評価となりました。
切迫した日本海溝津波による浸水を抑制し、建屋への流入に伴う滞留水の増加防止および廃炉重要関連設備被害を軽減するため、「日本海溝津波防潮堤」を2021~2023年度にかけて新設することとしました。

日本海溝津波防潮堤 新設 千島海溝津波防潮堤
これから

今回の評価結果を踏まえ今後、「日本海溝津波防潮堤」の高さや設置範囲等を検討していきます。

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