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いちえふのいま

2021年1月26日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(11月)

◇ 【1号機】使用済燃料プールからの燃料取り出し作業に向けて~天井クレーンの支保設置完了~
これまで

使用済燃料プール(以下、SFP)上にある原子炉建屋南側崩落屋根等のガレキ撤去にあたり、SFPへのガレキ落下防止・緩和対策としてSFPゲート※1カバー、SFP養生バッグ※2、燃料取扱機支保※3、天井クレーン支保の設置を計画していました。

このうち、3月18日にSFPゲートカバー(下図①)、6月18日にSFP養生バッグ(下図②)、10月23日に燃料取扱機支保(下図③)の設置が完了しました。

  • ※1 SFPゲート:SFPと原子炉格納容器上部の間に設けられた仕切り板
  • ※2 SFP養生バッグ:SFP水面を覆う、空気(気泡)とモルタルの混合物を充填したエアマットのようなもの
  • ※3 支保:燃料取扱機および天井クレーンを支える梁などの部材
①SFPゲートカバー ②SFP養生バッグ ③燃料取扱機支保 ④天井クレーン支保
今回
  

SFPへのガレキ落下防止・緩和対策のうち、天井クレーンを支える支保(上図④)の設置作業を11月11日より開始し、11月24日に完了しました。これにより、天井クレーン・燃料取扱機の位置ずれや荷重バランスが変動し、天井クレーン落下に伴うダスト飛散のリスクおよび燃料等の健全性に影響を与えるリスクを低減しました。

Ⅴ字に変形した天井クレーンの下部に支保材(支保バッグ等)を設置
これから

今後は、ダスト飛散抑制対策の更なる信頼性向上ならびに建屋内への雨水流入抑制等を目的に、原子炉建屋を覆う大型カバーの設置作業を実施する予定です。実施にあたっては、事前にトレーニング等を行い、万全な体制を整え、オペレーティングフロアのダストモニタでダスト濃度を確認しながら、周辺環境に影響を与えぬよう、安全最優先に慎重に進めてまいります。

  • ※ オペレーティングフロア:点検や燃料の交換等を行う原子炉建屋の最上階
◇ 【2号機】使用済燃料プールからの燃料取り出し作業に向けて~オペレーティングフロア内の残置物撤去完了~
これまで

使用済燃料プールからの燃料取り出しに向け、燃料取扱設備の設置等に干渉する原子炉建屋オペレーティングフロアにある、残置物の移動・片付けを遠隔無人重機・ロボットを使用して行ってきました。

  • ※ オペレーティングフロア:点検や燃料の交換等を行う原子炉建屋の最上階
今回

2020年8月から、オペレーティングフロア内の残置物を収納したコンテナの搬出を実施しており、11月25日時点で予定していた収納コンテナ47基を含むオペレーティングフロア上の残置物について固体廃棄物貯蔵庫への運搬が完了しました。その後、コンテナ搬出作業に使用した重機の片づけ作業と並行して、オペレーティングフロアの線量評価および線量低減対策の精度向上を目的とした調査の準備作業を開始しました。

オペレーティングフロア残置物の状況
これから

線量評価および線量低減対策の精度向上を目的とした調査には、遠隔操作機器を使用し、空間線量率、表面汚染測定のほかオペレーティングフロア全域のγカメラ撮影を予定しています。

調査に用いる遠隔操作機器

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