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いちえふのいま

2021年3月15日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(2月)

◇ 【3号機】使用済燃料プールからの燃料取り出し完了
これまで

3号機使用済燃料プールからの燃料取り出しは、中長期ロードマップに基づき、2020年度内完了を目標に、2019年4月15日から作業を開始しました。

高線量環境における作業であることから、遠隔作業でガレキを撤去しながら、燃料を取り出す初めての工法となり、これまで様々な問題に直面しましたが、協力企業各社と当社が一体となり、改善を重ね、取り組んでまいりました。

今回

2021年2月28日、第84回目の燃料取り出し作業において、使用済燃料プール内の最後の6体を、輸送容器から共有プール燃料ラックへ収納し、566体すべての燃料の取り出しが完了しました。

輸送容器からの吊り上げ(全84回)写真、共有プールにおける作業の状況写真、共有プール燃料ラックへの収納写真
これから

本作業で得た教訓や知見については、今後予定されている1号機および2号機 使用済燃料プールからの燃料取り出し作業に活用し、引き続き安全最優先で廃炉 作業を着実に進めてまいります。

◇ 【1号機/3号機】原子炉格納容器における水位低下について
これまで

溶けた燃料(燃料デブリ)を冷却するために原子炉内に注水し、原子炉格納容器の水位を監視していますが、 2021年2月18日に1号機の原子炉格納容器水位の低下を確認し、関連のパラメータを評価したところ、1号機は2月15日以降、3号機は2月17日以降、水位が低下傾向にあると2月19日に判断しました。

2月13日の地震後の点検においては、原子炉注水設備のパラメータ及び目視点検で異常はなく、原子炉への注水は適切に行われていることを確認しております。

水位低下の要因は、地震による原子炉格納容器損傷部の状況変化も考えておりますが、現状では水位の有意な変動はなく、外部への影響がないことを確認しています。

今回

3月4日午前11時00分現在の状況は以下の通りです。(水位計、温度計の位置は下図参照)

1号機水位:T.P.※+5,964mm(温度計T2)とT.P.+5,664mm(水位計L2)の間

(原子炉格納容器底部はT.P.+4,744mm)

3号機水位:T.P.+10,064mm(計器③)とT.P.+9,264mm(計器②)の間

(原子炉格納容器底部はT.P.+4,044mm)

1号機原子炉格納容器は、毎時約3㎥を継続的に注水しています。

3号機については、原子炉格納容器水位は概ね安定した状況です。

  • ※ T.P.:東京湾平均海面からの高さ
これから

1・3号機ともに、燃料デブリの冷却は維持した状態であり、温度やダスト放出量といったパラメータに有意な上昇はありませんが、引き続き傾向を監視してまいります。

なお、1号機については、水位が最下部の水位計L1を下回ると、原子炉格納容器内の水位を水位計で監視できない状態となることから、水位を安定的に監視するため、水位が水位計L2の高さまで低下した時点で、注水量を毎時約4㎥に増加する予定です。

1号機原子炉格納容器温度計・水位計の設置高さ、原子炉建屋断面図、3号機原子炉格納容器温度計・水位計の設置高さの図

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