2021年6月18日
福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(5月)
今回は、「ALPS処理水海洋放出に伴う放射能濃度の測定・評価に必要な設備について」と廃炉作業の進捗をご確認いただくための視察、質疑応答・座談会へのご案内をお知らせいたします。
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◇ 放射能濃度の測定・評価に必要な設備について
海洋放出にあたっては、海水での希釈放出前に、ALPS※処理水中のトリチウム、62核種(ALPS除去対象核種)及び炭素14の放射能濃度を測定・評価する必要があります。そのための設備についてご報告いたします
- ※ALPS : 多核種除去設備
〇測定・評価設備の容量の考え方
ALPS除去対象となっている62核種の中には、測定・評価に約2ヶ月を要する核種があるため、日々発生するALPS処理水150m3(150t)の2ヶ月分のタンク(=150m3/日×2ヶ月)を確保します。また、測定・評価を円滑に実施するため「受入」「測定・評価」「放出」の3つの役割を持った放射能濃度測定・評価用タンク群を確保し、約1万m3(約1万t)×3群の計3万m3(3万t)分をローテーションしながら運用します。
- (図「タンク群の使い分け」参照)
〇測定・評価設備の配置の考え方
ALPS等で処理した水が、万が一、放出に関する基準を下回っていなかった場合、ALPSで再浄化することを考慮して、放射性物質濃度の測定・評価用のタンクをALPS近傍に設置する必要があります。
〇既設タンク群の用途の変更
放射性物質濃度の測定・評価用タンクをALPS近傍に設置する必要があるものの、ALPS近傍にタンクを建設する余地がないため、現在、貯留用として使用しているタンク群の一部を放射能濃度測定・評価用タンクに用途変更します。
- (図「タンク群などの配置図」の「用途変更するタンク群」)
タンク群の一部を用途変更するために、弁や試料採取配管等を追設するなどの改造工事を実施していきます。改造工事中は、タンク内の水を抜く必要があるため、同容量のタンクをG4北エリアに6基、G5エリアに17基、計23基建設します。
- (図「タンク群などの配置図」の「G4北:6基」「G5:17基」)
今後について
ALPS処理水の海洋放出や廃炉作業の進捗状況などは、引き続き、この紙面を用いて説明 してまいります。
◇ 地域の皆さまへのご案内
地域の皆さまを対象に、東京電力廃炉資料館の見学、福島第一原子力発電所構内の視察、質疑応答・座談会を開催しています。ぜひ福島第一原子力発電所廃炉の最新状況を直接ご覧いただき、皆さまの廃炉に関する疑問やご意見をお聞かせください。
- 開催日程(募集人数:各日とも20名)
- 第3回 2021年9月11日(土)12:30~16:50 ※締切2021年8月11日(水)
- 第4回 2021年11月20日(土)12:30~16:50 ※締切2021年10月20日(水)
- 第5回 2022年1月15日(土)12:30~16:50 ※締切2021年12月15日(水)
- 申し込み条件(以下の基準を全て満たす方が対象となります。)
- 18歳以上の方。
- 2011年3月11日時点で、田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村、いわき市にお住まいだった方、または現在お住まいの方。(上記市町村に勤務している方、2011年3月11日より以前にお住まいだった方は個別にご相談ください。)
- 東京電力廃炉資料館(双葉郡富岡町大字小浜字中央378)に現地集合できる方。
- 参加申し込み・お問い合わせ先
- 参加をご希望の方に申し込み資料を送付しますので、東京電力とともに皆さまをご案内する東双不動産管理(株)までお問い合わせください。
東京電力廃炉資料館内 東双不動産管理株式会社
事業運営部 視察運営グループ(松永、中島)
〒979-1111 双葉郡富岡町大字小浜字中央378
Tel: 080-5555-7988 / Fax: 0240-30-1140
e-mail: 1Fshisatsuchousei@tepco.co.jp - ※本視察・座談会には、メディアの取材が入る可能性がございますので、予めご了承ください。メディアの取材が入る場合には、お申し込みされた方に、事前にご連絡いたします。
※新型コロナウイルス感染状況等により、スケジュールの変更または中止となる可能性がございますので、予めご了承ください。中止の際は予めご連絡させて頂きます。
- 参加をご希望の方に申し込み資料を送付しますので、東京電力とともに皆さまをご案内する東双不動産管理(株)までお問い合わせください。