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いちえふのいま

2022年2月21日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(2月)

今回は、「2号機原子炉格納容器内部調査・燃料デブリの試験的取り出し作業の準備状況」「福島第一原子力発電所の津波対策」についてお伝えいたします。

◇ 2号機原子炉格納容器内部調査・燃料デブリの試験的取り出し作業の準備状況
2号機の燃料デブリについて

2号機には、燃料と燃料を覆っていた金属の被覆管などが溶け、再び固まった燃料デブリがあります。取り出し作業における安全性、確実性、迅速性、使用済燃料の取り出し作業状況などから、2号機を燃料デブリ取り出しの「初号機」とし、取り出し開始に向けて準備を進めています。

これまで
〇ロボット等による内部調査

原子炉格納容器の内部は、放射線量が高いため、遠隔操作が可能なロボット等を用いて、情報収集を行っています。これまでの調査で、原子炉格納容器内部(ペデスタル※1)の映像等の解析や堆積物の状態を確認しました。
※1:原子炉圧力容器下部にある作業用の空間・土台

〇試験的取り出し装置(以下、ロボットアーム)による燃料デブリの試験的取り出し準備

格納容器内の燃料デブリ(微量)を取り出すための、ロボットアームの開発(英国)・動作確認の実施(神戸)・実機を使用した当社社員による操作訓練を行いました(2022年1月21日に完了)。

今回

〇楢葉町の「楢葉遠隔技術開発センター」へロボットアーム等を輸送し、2号機により近い環境でのモックアップ(模型)を利用した性能確認試験を実施します。

〇2号機では、ロボットアームによる内部調査および燃料デブリの試験的取り出し作業に向け、安全対策および汚染拡大防止を目的として、今回使用する格納容器貫通孔(以下、X-6ペネ)に以下の設備を設置する計画です。

  • 格納容器貫通孔のハッチ開放にあたり、原子炉格納容器との隔離を行うための作業用の部屋(隔離部屋
  • 原子炉格納容器の内側と外側を隔離する機能を持つ X-6ペネ接続構造隔離部屋
  • 遮へい機能を持つ接続管
  • ロボットアームを内蔵する金属製の箱(以下、エンクロージャ
2号機内部調査・試験的取り出しのイメージ図
これから

〇燃料デブリの試験的取り出しに向けて、安全に作業できるように、十分な性能確認試験を続けます。

〇これまで誰も実施したことのない作業が続きますので、引き続き、準備の状況などをわかりやすくお伝えします。

◇ 福島第一原子力発電所の津波対策

〇切迫した日本海溝津波や、3.11東日本大震災と同等の津波などに対する対策をすすめています。

※2 : 東京湾平均海面(Tokyo Peil)地表面の標高を表す場合の基準となる東京湾の海面の高さ

日本海溝津波防潮堤設置工事をすすめています

日本海溝津波による浸水を抑制し、建屋への流入に伴う滞留水の増加防止、廃炉重要関連設備の被害を軽減することで、放射性物質の構外流出の防止や今後の廃炉作業が遅延するリスクを緩和することを目的としています。2023年度下期には完成する予定です。

〇今後も、津波の想定規模や頻度に応じた対策を検討し実施してまいります。

お詫びと訂正のお知らせ

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(2021年12月10日時点)に一部誤りがございました。訂正させていただくとともに深くお詫び申し上げます。

<訂正部分>放射線影響評価の方法と結果(表面)

●人への影響評価結果は、年間0.000017~0.0021ミリシーベルト※3であり、1年間に自然放射線を受ける量(日本平均)年間2.1ミリシーベルトを大幅に下回る(約12万分の1~約1万分の1)結果となりました。
誤:約12万分の1~約1万分の1    正:約12万分の1~約1千分の1

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