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いちえふのいま

2022年7月20日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況

今回は、「1号機原子炉格納容器内部調査の確認状況を踏まえた考察」についてお知らせいたします。

現在実施中の1号機原子炉格納容器(PCV)内部調査において、鉄筋コンクリート製のペデスタル※1の開口部壁面の一部で、鉄筋などが露出した状態であることを確認しました。そこで、現時点において確認できている情報等をもとに、1号機への影響を考察しました。

  • ※1 ペデスタル:原子炉圧力容器(RPV)下部にある圧力容器の支持物・土台ペデスタル開口部:ペデスタル内の点検等で人員が入るための開口部
◇ 1号機原子炉圧力容器の支持機能への影響について

PCVやRPVの構造や、これまでの事故の影響評価結果等以下のことから、RPVは地震等により大規模な損壊等に至る可能性は低いと考えています。

  • RPVの支持機能として、水平方向に支持するスタビライザ※2等の構造物の支持部材により、RPVの移動(横揺れ)が拘束(制限)されています。また、RPVを鉛直方向に支持するペデスタルには損傷が確認されている一方、事故に伴う燃料等の溶融、炉水・炉内構造物の落下により、RPVの重量が減少しており、露出した鉄筋のたわみ等のペデスタル支持機能喪失を示す形跡が見られていません。
  • ※2 スタビライザ: 水平安定化装置
画像:●RPV支持構造物及び周辺構造物 ●事故によるRPV支持機能への影響
  • 2016年度に国際廃炉研究開発機構(IRID)がRPV及びPCVの耐震性・影響評価を実施し、ペデスタル開口部の損失(約97°)、ペデスタル壁内側の一部が劣化、損傷した状態において、RPVが倒壊する可能性は低いことを確認しています。
画像:特定原子力施設監視・評価検討会資料
  • 出典 : 特定原子力施設監視・評価検討会資料(2022年6月20日)
◇ RPV等の傾斜や沈下が発生した場合の公衆被ばくに対する影響について

万が一、RPV等の傾斜や沈下が発生したとしても、次のことから安全上大きな影響はないと考えています。

  • RPV内に水を注水し燃料デブリを冷却することで、PCV内の温度を安定させ、さらに「湿潤状態(乾燥していない)」を維持し、ダスト発生が抑制されること
  • 窒素(不活性ガス)を封入し水素発生を抑止させ、PCV圧力を安定化するとともに、PCV内のガスを“フィルタを介して”排気しており、PCVからのダスト放出量の低減を図っていること
  • 燃料デブリは、形成される過程で他の炉内構造物を巻き込み、不均一な状態となっており、核分裂反応が連鎖的に起こる「臨界」になる可能性は極めて小さいと評価していること
  • 現状のRPVへの注水設備が損傷した場合は、窒素封入に使用している配管の流用や、今回のPCV内部調査で新設した水中ロボットの投入口の活用など、注水が可能になるよう検討を行います。
  • 「PCVガス管理設備」が使用できない状況となった場合は、PCVからのフィルタを介した排気が可能になるよう検討を行います。また、現在設置工事を進めている「大型カバー」(2023年度末竣工予定)により、ダストの直接的な放出抑制となります。
  • 「臨界の兆候が確認された」場合は、核分裂反応を抑制するため、PCV内へ「ホウ酸水」を注入し、臨界を抑制します。
画像:資料
  • 出典 : 特定原子力施設監視・評価検討会資料(2022年6月20日)
これから

今回の考察は、「現状で確認できる範囲」であり、今後もPCV内部調査を継続し、更なる知見を得て、評価の見直しを図ります。

お知らせ

多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)の取扱いに関し、放水設備の詳細設計や工事の安全確保に向けて、2021年12月、海域での地質調査等を行いました。
地質調査(ボーリング調査)で採取したサンプル(ボーリングコア)を実際にご覧いただけるよう、廃炉資料館で展示しています。展示期間は7月13日(水)から9月30日(金)の予定です。廃炉資料館にお越しの際にはぜひご覧ください。

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