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いちえふのいま

2024年8月23日

福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況(8月)

◇ 固体廃棄物貯蔵庫第10棟の運用開始について

廃炉作業に伴い発生する固体廃棄物は、可能な限り分別し、減容を行ったうえでコンテナ等に収納し、屋内または屋外に保管しています。屋外に保管している固体廃棄物については、放射性物質の飛散を防ぎ、放射線を低減する遮へいと耐震性を有する施設での屋内保管へ、計画的に移行しています。

固体廃棄物貯蔵庫第10棟について
  • 固体廃棄物のうち、金属やコンクリートなどのガレキ等を屋内に一時保管する施設で、A・B・C と3棟の建設を進めています。
    今回、A棟が竣工し、2024年8月から運用を開始します。
    また、B・C棟についても、2024年度内での運用開始を目指しています。
  • 屋外一時保管に比べ屋内での保管は、ガレキ等を収納した容器の腐食が抑えられます。また、放射性物質の飛散や、漏えいするリスクも抑えられ、管理面において信頼性が向上します。
第10棟の特長
  • 屋内のコンテナ配置は、放射線量の高いものを内側にし、放射線量の低いものを外側にすることで、コンテナによる遮へいができる設計としています。
  • 積み上げたコンテナの上部には、遮へい蓋を設置するとともに、最も敷地境界に近い南面と西面には、L字型の遮へい壁を設置します。
    これらの遮へいにより発電所敷地境界の放射線影響を低減します。
ガレキ類を収納したコンテナの保管方法
  • 高さが低く、積み上げが容易なハーフハイトコンテナを9段積みすることで、より多くのガレキ類を保管できます。
  • コンテナを設置する際には、土台にベースフレームを使用します。また、積み上げたコンテナを筋交いで固定することで、耐震性を補強します。
  • コンテナの運搬には港湾のコンテナ積みおろし作業でも活躍している、安全性と作業性に優れた「リーチスタッカー」を、福島第一原子力発電所で初めて導入します。
  • ※「固体廃棄物」とは、「ガレキ等(ガレキ類、伐採木、使用済保護衣等)」「水処理二次廃棄物(吸着塔類で建屋滞留水処理等に伴って発生する廃棄物も含みます)」や、事故以前から福島第一原子力発電所に保管されていた「放射性固体廃棄物」の総称です。
固体廃棄物の保管管理計画(ガレキ等について)

中長期ロードマップの目標「2028年度内までに、全ての固体廃棄物※1の屋外での保管を解消」の達成に向け、屋外に一時保管している廃棄物は、固体廃棄物貯蔵庫で保管する計画です。

  • ※1 水処理二次廃棄物および再利用・再使用対象を除きます。
  • ※2 現地点で処理・再利用が決まっている焼却前の使用済保護衣類、バックグラウンドレベルのコンクリートガラは含んでいません。

固体廃棄物の屋外一時保管を解消することで、発電所敷地境界の放射線影響をさらに低減していきます。
固体廃棄物貯蔵庫第10棟へのガレキ等のコンテナ保管を安全に進め、屋内での適正な管理を行っていきます。

2号機 燃料デブリ試験的取り出し作業の準備状況

燃料デブリを採取する先端治具

テレスコ式装置の先端には、モックアップ等の検証・評価から、カメラで採取状況が確認できる、「グリッパ」方式を採用する計画です。

  • 試験的取り出しに使用するテレスコ式装置については、原子力規制委員会による装置設置後に行われる使用前検査を7月31日に受験し、「良」の判定をいただきました。
  • 今後、「使用前検査終了証」を受領してから試験的取り出しに着手します。
    なお、試験的取り出し時期は、8月下旬頃の着手を目指しています。

7月10日テレスコ式装置が発電所へ到着

7月19日2号機原子炉建屋内への搬入後の状況

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