2025年6月18日
福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況
◇ 廃炉中長期実行プラン
「廃炉中長期実行プラン」は、「国による中長期ロードマップにおけるマイルストーン」および「原子力規制委員会のリスクマップにおける実現すべき姿」の達成にむけて、当社が廃炉作業を安全・着実かつ計画的に進めるための向こう10年間の具体的な工程を示しています。


- 1Fの廃炉作業は世界でも前例のない取組であり、解決すべき課題もあり先が正確に見通せないものがあるため、変更が見込まれる期間を破線矢印で記載しています。
今後の定期的な見直しのタイミングで、作業の進捗に伴って得られる新たな情報が分かり次第、工程に反映していきます。
「中長期実行プラン」は、毎年度の廃炉の進捗や課題を反映し、定期的に工程の見直しを実施しています。
◇ 1・2号機 使用済燃料プールからの燃料取り出しに向けた進捗状況
1~6号機の燃料(使用済燃料と新燃料)は、2031年内に使用済燃料プールから全て取り出すことを目標としています。
1号機は2027~2028年度、2号機は2026年度までに、燃料取り出しの開始を目指しています。
現在、1号機および2号機では、使用済燃料プールからの燃料取り出しの準備作業を安全かつ計画的に進めています。
1号機 大型カバー設置の進捗状況
1号機は、原子炉建屋を覆う大型カバーを設置し、カバー内にてガレキの撤去および燃料の取り出しを開始する計画です。現在は、上部架構とボックスリングの設置作業を進めています。


現場状況(北西面)6月4日撮影
2号機 燃料取扱設備の搬入完了
2号機は、原子炉建屋南側壁面に開口部を設け、燃料取り出し用構台や燃料取り出し用設備を設置し、取り出しを開始する計画です。
2025年5月30日に、使用済燃料プールから燃料取り出し時に使用する燃料取扱設備を、2号機燃料取り出し用構台に引き上げ、ランウェイガーダ※のレールへの据え付けが完了しました。
- 原子炉建屋と構台をまたぐ形で敷設された移動用レールの基礎

クレーンによる燃料取扱設備の引き上げの様子
5月30日撮影

燃料取り出し用構台内でのレールへの据え付けの様子
(写真の一部を加工しています):5月30日撮影