1Fの廃炉はいろ作業が進むにつれて、その様子を視察しさつしたいという一般いっぱんの方が増えてきました。現在の1Fの姿すがたを正しく伝えていくためには、なるべく多くの方々に見ていただくことが大切です。今回は、そうした視察しさつ者をご案内している東双不動産管理㈱の視察運営しさつうんえいグループのみなさんにお話をうかがいました。

1年間に1万人にものぼる視察しさつ者が
安全に視察しさつできるように対応

お仕事の内容を教えてください。

どのくらいの人数で、どのような方がいらっしゃるのですか。

乙部さん：

　2015年度は約8000人、約2016年度は約1万人の方が来訪らいほうされました。年々増えており、多いときは1日に3～4団体がいらっしゃって、1団体あたりだいたい10人から20人ですから、1日で70人以上をご案内することもあります。休日に視察しさつしたいという団体もいらっしゃいますので、休日に対応することもあります。

松田さん：

　視察しさつ者には、地元自治体、原子力関連の企業、国会議員、地方議会議員、海外の原子力関係者など、さまざま方がいらっしゃいます。最近では地元住民のみなさまや学校関係者の方々にも視察しさついただいています。視察しさつ者5～10人あたり、私たちが1人同行しています。当社でこの仕事を担当たんとうしているのは、全部で16人ですから、忙いそがしいときには全員で対応することもあります。

「子どもたちに伝えていきたい」という
校長先生の言葉が印象に残っている

この仕事をやっていて印象に残ったことはありますか。

どんなことに仕事のやりがいを感じますか。

武内さん：

　実際に見て、廃炉はいろ工事が進んでいることを実感していただけるのが、私たちの仕事のやりがいです。また、仕事が無事に終わって、お客様から「ありがとう」「お世話になりました」というお礼の言葉をいただいたときには、この仕事をやっていてよかったなと思います。

根本さん：

　毎回、視察しさつ者にアンケートを記入していただき、その結果を入力するのも私たちの仕事です。「1Fは危険きけんなところだと思ったけど、実際に見てイメージが変わった」と答える方が多くいらっしゃるのを見て、私たちの仕事が少しでも役立っているのかなと思います。

お客様を相手にする仕事ですから、思ったように進まないときはありませんか。

昔働いたことのある1Fために
少しでも力になろうと思って戻もどってきた

家族や友人は心配しませんでしたか。

武内さん：

　正直なところ、家族が放射線ほうしゃせんのことを心配しています。作業をしているみなさんのおかげで1F構内の放射線ほうしゃせん量が下がったことが、まだまだ一般いっぱんの人には広がっていないようです。いろいろと説明をしても、どうしても専門せんもん的な話になってしまって、なかなか納得なっとくしてもらうのは難むずかしいですね。

根本さん：

　私の家では家族が2Fで働いているので、私がこの仕事をはじめるといっても、とくに心配はしていませんでした。

乙部さんは以前にも1Fにいらっしゃったそうですね。

ところで、休日はどのようなことをして過ごしていますか。