1 FOR ALL JAPAN 廃炉のいま、あした

1Fを守る仲間たち

ネクスト情報はましんのみなさん

2018年4月12日

INTERVIEW 47 廃炉に携わる人々のリアルな姿と思いを伝えていく

小川 順子さん 小川おがわ 順子じゅんこさん
ネクスト情報はましん
営業企画きかく開発本部
鈴木 唯さん 鈴木すずき ゆいさん
ネクスト情報はましん
営業企画きかく開発本部
平子 武司さん 平子ひらこ 武司たけしさん
ネクスト情報はましん
制作部 部長 けん 情報システム グループリーダー
江尻 高明さん 江尻えじり 高明たかあきさん
ネクスト情報はましん
制作部 制作グループ 課長補佐ほさ
青木 香織さん 青木あおき 香織かおりさん
ネクスト情報はましん
制作部 制作グループ

 東京電力の社員が企画きかく・編集している廃炉情報誌はいろじょうほうし「はいろみち」。廃炉はいろ事業の進捗状況しんちょくじょうきょうだけでなく、廃炉はいろ事業に関わる人が、どのような思いで廃炉はいろ事業に向き合っているかを伝えています。「はいろみち」の名前には、“はいろ”(廃炉はいろ)への“みち”のりにあたり、「“はいろ”(廃炉はいろ)という“みち”(未知)なるものへの挑戦ちょうせん」を「“み”なさまの“ち”からをいただきながら」成しげていく、といった意味をめて名づけられています。この「はいろみち」の編集・制作をサポートしているネクスト情報はましんのみなさんにお話をうかがいました。

現場の作業員の思いに寄り
人と人とが協力するイメージを前面に

制作作業はどのように進めているのですか。

平子さん:

 毎月1回東京電力と編集会議を実施じっしし、次号以降いこう企画きかく内容や編集スケジュール、仕上がりのデザインなどの確認かくにんをしています。また、東京電力と一緒いっしょに取材対応にあたることもあり、ライティングや写真撮影さつえいなどのサポートもしています。サポートにあたるはましんの制作チームは、ライターと専属せんぞくカメラマン、デザイナーを合わせて8人で、制作チームは私がリーダーの立場で取り仕切っています。

小川さん:

 私と鈴木は営業の仕事にたずさわっていまして、毎月1回の会議はもちろん、ライター、カメラマン、制作担当たんとうと共に取材現場にもおもむいています。取材は県外まで足を運ぶことも多いですね。

「はいろみち」の誌面しめんをデザインする上でどのようなことを心がけていますか。

青木さん:

 私がデザインをするときにいつも気をつけているのは、デザインのイメージで内容が勘違かんちがいされないようにすることです。デザイン要素を加えすぎることで廃炉はいろというテーマがかすんではいけません。記事の内容が読み手に的確に伝わるように、デザイン面では余分なものをなるべく排除はいじょした形で、読みやすさも意識して作っています。

 創刊そうかん時に一番こだわったのは「Hairo Michi」という題字です。フォントを使ってデザインするとどうしてもかたさが出てしまうので、手書きでやさしく、それでいてしなやかに感じられるように、オンリーワンのものを目指してデザインしました。人と人が手を取り合って協力しているイメージを表現しています。

江尻さん:

 私は「はいろみち」に加えて、東京電力が毎月発行する中長期ロードマップの進捗状況しんちょくじょうきょうをお伝えするパンフレットのデザインも担当たんとうしているのですが、作業をされている方たちに寄りってデザインすることを常に意識しています。パンフレットの制作にたずさわることで、廃炉はいろ作業がロードマップに則って着実に進行していることも実感しています。

この仕事にたずさわってよかったと思うことは何ですか。

小川さん:

 震災しんさい当時に1Fで復旧作業にあたった東京電力の方にお話をうかがう「あの日から」というページがあるのですが、震災しんさい当時の吉田昌郎所長と行動を共にされていた石川真澄さんのお話が強く印象に残っています。関係者の方々にあの日とあの日以降いこうの状況をうかがうと、みなさん表情が明るく、未来に向けた思いがむねひびいてきます。その思いをこうしてお伝えできることがうれしいですね。

鈴木さん:

 福島に住み、震災しんさいを経験しながら、これまでは原発のこともそれほどくわしくは知りませんでした。ところが実際にみなさんから作業のお話を聞き、改めていろいろと考えさせられます。現場で作業に従事じゅうじされるたくさんの方々がいなければ廃炉はいろ作業は進みません。先に進めるためにも、みなさんが健康で仕事を続けてくださることが大切だと感じ、地元の人間として、作業員のみなさんのこと、そしてこれから福島が進んでいく道を少しでも多くの人にお伝えしたいという思いがどんどんと強くなっています。

江尻さん:

 地元に住む人でも、現場でどういう方がどのような仕事をしているかは知らない人が多いと思います。私もこの仕事を始めるまで、それほど深くは知りませんでした。しかし現場でテレビや新聞からは伝わってこないリアルな状況じょうきょうを知り、働いている方たちの真剣しんけんな取り組みを目の当たりにすることで、私も自分にできることで協力していきたいという思いが生まれました。

大人にも子どもにも読んでもらい
未来の希望につなげていきたい

今後、「はいろみち」をどのようにしていきたいと考えていますか。

青木さん:

 いまどのようなことが行われているのか、作業員の方たちがどのような思いを持って廃炉はいろ作業に取り組んでいるのか。その姿すがたや思いをんで、読者のみなさんにお伝えするお手伝いができたらいいですね。ぜひ子どもたちにも読んでいただけたらと思います。福島のことだから福島の人間が伝えていく……そういう思いはやはりあります。

平子さん:

 第6号では、全国の国公立高専こうせんの学生さんたちが製作したロボットで放射線量ほうしゃせんりょうの高い原子炉げんしろ建屋内の調査を想定した第2回廃炉創造はいろそうぞうロボコンの記事がっています。ここにはやはり、廃炉はいろのみちのりにわかい方が関わり、未来の技術者が生まれていくことへの希望がめられていると思います。家庭でこうした記事を親子一緒いっしょになって読み、家族の話題に上ることがあればうれしいですね。大人だけでなく子どもにも読んでいただけるような読みやすい誌面しめんづくりに貢献こうけんしていきたいと思います。

小川 順子さん

小川おがわ 順子じゅんこさん

 ネクスト情報はましん

鈴木 唯さん

鈴木すずき ゆいさん

 ネクスト情報はましん

青木 香織さん

青木あおき 香織かおりさん

 ネクスト情報はましん

平子 武司さん

平子ひらこ 武司たけしさん

 ネクスト情報はましん

江尻 高明(さん

江尻えじり 高明たかあきさん

 ネクスト情報はましん

地元の人間として、廃炉はいろのこと、作業員のみなさんのこと、そしてこれからの福島のことを「はいろみち」で発信するお手伝いをしていきたいと思います。

プロフィール
小川おがわ 順子じゅんこさん

 いわき市出身。営業を担当たんとうし、東京電力との打ち合わせや取材現場に積極的におもむいている。

鈴木すずき ゆいさん

 いわき市出身。創刊そうかんの半年後からメンバーに加わり、小川さんと同じく営業を担当たんとうしている。

青木あおき 香織かおりさん

 いわき市出身。デザインを担当たんとう廃炉はいろというテーマをデザインで的確に伝えることを心がける。

平子ひらこ 武司たけしさん

 いわき市出身。制作部の部長として「はいろみち」の制作全体を統括とうかつしリードする立場。

江尻えじり 高明たかあきさん

 いわき市出身。「はいろみち」および毎月発行の廃炉はいろ情報に関するパンフレット制作を担当たんとうする。

お勤め先

株式会社ネクスト情報はましん

1957年、浜通 新聞印刷所として創設。もともと地域ちいき新聞を主に制作していたが、のちに冊子さっし、チラシ、ポスターといった一般いっぱん商業印刷を手がけるように。近年は放射線ほうしゃせんデータ測定やAR(拡張かくちょう現実)サービス、3Dプリンターの活用にも取り組んでいる。

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